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前田建設工業では、セイビ堂の建設現場向けディスプレイ表示システム「FieldBoard(フィールドボード)」を全社で展開している。視覚的に連絡事項を繰り返し表示することで、毎日の朝礼の準備が省力化され、周知効果も向上したと好評だ。
本記事は、日経コンストラクション(2025年6月号掲載)にて紹介された、前田建設工業株式会社様とセイビ堂の対談を、弊社Web向けに再編集した内容です。前田建設様では、建設現場における情報共有や安全意識向上を目的に、セイビ堂の建設DXソリューション「FieldBoard(フィールドボード)」を活用されています。現場担当者の生の声とともに、導入の背景や具体的な運用、そして成果と今後の展望についてご紹介します。

前田建設工業様 活用インタビュー
前田建設工業でデジタルサイネージの導入が検討されたのは2020 年頃のことだ。施工支援部 生産性向上推進グループ 上級技師長の森 英治氏は、当初、現場所長として、ある課題を感じていたという。
「朝礼の際に、その日の作業内容と注意点などについて、職員、作業員に口頭で伝えていたのですが、耳で聞いただけでは記憶に定着しにくい。また100人規模の大型のプロジェクトでは、すべての職種について話すだけで20分近くかかってしまい、聞く方の集中力も低下してしまう。もっと効率よく効果的に情報を共有する手段はないかと模索していました」(森氏)
そこで知ったのが、セイビ堂のデジタルサイネージ「FieldBoard(フィールドボード)」だ。「FieldBoard(フィールドボード)」は、LEDビジョンや液晶モニターなどを用いて、従来、現場内で掲示していた情報をデジタル化して映しだすシステムだ。
森氏はさっそく自分が担当する現場に導入。事前にコンテンツを準備しておくことや、現場の配信環境を改善することなどを心がけ、徐々にメリットを得られるようになったという。
建築事業本部 建築生産技術部 工務センター統括グループ チーム長の荻原崇男氏も、4 年前までは建築分野で現場所長を務めていた。「私自身、アナログな人間なので、この部署に異動してから手探りでデジタル技術を勉強しました」と笑う。「FieldBoard(フィールドボード)」導入にあたっては、自ら現場に足を運んで操作などについて説明して回り、現場からの不安や懸念の声などもヒアリング。どのようなコンテンツが求められているのか、ニーズを引き出していった。
「そのうち、それぞれの現場の所長が独自の要望を寄せるようになってきました。現場ごとの条件や内容に合わせて、コンテンツの内容にもだんだん個性がでてきています」(荻原氏)
現在、「FieldBoard(フィールドボード)」は全社的に展開されるようになり、全国で土木・建築の両部門合わせて約240か所の現場で標準的に取り入れている。
前田建設工業では、朝礼などの際に「FieldBoard(フィールドボード)」を通して、安全・衛生面における注意喚起の映像や、工程・作業内容、気象予報など多くの情報を現場に関わる職員、作業員に共有させている。
「FieldBoard(フィールドボード)」の導入に尽力した森、荻原両氏は、そのメリットについて、以下の3点を挙げる。
資料の作成や掲示といった作業が不要になり、担当者の負担が軽減。「私が現場にいた頃より1時間程度は作業時間を削減できている」(森氏)。
これまで朝礼で口頭により伝えられていたことがデジタルサイネージで表示されるようになり、伝達ミスや聞き間違いを防げるようになる。「配信する内容は事前に用意するので、標準化された均質な伝達ができる」(荻原氏)。
作業手順や安全教育などの情報を動画で繰り返し配信することで、視覚的に強く印象付けることができる。 荻原氏と同じ部署の主査 伊東智恵美氏は、「率よく情報共有できるのがいい」という。「以前は書類などを用意して支店に送り、そこからさらに各作業所に周知事項を伝えていました。デジタルサイネージであれば、本社で用意したコンテンツをダイレクトに配信できる。間で中継する時間と手間を省けます。」(伊東氏)。
同社では、現在さらに活用の範囲を広げようとしている。「分散朝礼を実施していきたいですね。タワーマンションなどの現場で全員が一斉に集まる朝礼を行うと、上下階などの移動時間が大きなロス。デジタルサイネージを使ってオンラインで朝礼できるようになれば生産性向上に貢献できます」(荻原氏)。
伊東氏は気象情報の即時表示に着目する。「各現場における突風・強風、雷雨などの気象予報や地震速報、暑さ指数(WBGT)などをリアルタイムで表示できるといい」(伊東氏)。
こうした要望に対して、セイビ堂でも順次対応を進めている。フィールドボード推進室 室長の小林直嗣は「他のデジタルツールとの連携にも対応できるように準備中」と話す。
「DXは即時性、効率向上がメリット。フィールドボードを活用して現場の負担を軽減しながら、生産性を高めていただけるように努めています」(小林)。「FieldBoard(フィールドボード)」導入によってペーパーレス化が進めば、書類を印刷するコストやその作業に関わる人件費の削減も期待できる。今後さらに活用が期待される技術だ。
フィールドボード導入のご相談は下記から
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